ART+COM社では反射する面の可能性を探り、コンピュータによるデザインと視覚的なエクスペリエンスを組み合わせて利用することで、表面と物体によってストーリーを語り、メッセージを伝えることを目指しています。」
「私たちは、今後もテクノロジーを利用して、ある種の空間的な感覚を与えるだけでなく、想像力を掻き立て、複雑な現実を理解する助けとなる直感的なエクスペリエンスを創造することを目指します。」
空間的なエクスペリエンスを通じて特定のメッセージを伝えたいと考える美術館や企業からの依頼を受けることが多いART+COM社では、少人数の分野横断型チームが、特定のデザイン趣意書の枠内で作業を行うのが通例です。プロジェクトがコンセプトから最終的に実現するまで、数ヵ月から数年を要します。
「デザインの過程で、テクノロジーから表現形式に関するインスピレーションを得ることはありますが、見る人を感心させる目的でテクノロジーを使うことはありません。私たちのねらいは見る人に伝えようとしているメッセージに集中させることなのです。作品を見た人が、作品で伝えようとしている考えに関心を寄せるのではなく、その作品に使用したテクノロジーや作品全体の仕組みに真っ先に心を奪われてしまうのなら、それは失敗作ということになります」とSauter博士は説明します。
確実に関心を寄せてもらうために、Sauter博士率いるチームはデザインに関するある基本原理を頼りにしています。それは、“自分たちを取り巻く世界からインスピレーションを得よ”ということです。
「インスピレーションを得るための定石は存在しません。それはただ、物事を自分の目で見ることで得られるものです。水の入ったコップに日差しが反射するなどのささいなことや、マンタの優美な動きから得られたりするのです」とSauter博士は述べています。
Sauter博士は、デジタル テクノロジーのさらなる進歩に応じて、ART+COM社は引き続き、それをインスタレーション作品に取り入れる革新的でより創意工夫に富んだ方法を見つけていくことになるだろうと語ります。「私たちは、今後もテクノロジーを利用して、ある種の空間的な感覚を与えるだけでなく、想像力を掻き立て、複雑な現実を理解する助けとなる直感的なエクスペリエンスを創造することを目指します。」 ◆
- Kinetic Rain: http://www.youtube.com/watch?v=jhP9n6WvVfQ