ブックレビュー

編集部お薦めの新刊4冊をご紹介


20 November 2016

『TECHNOLOGY VS. HUMANITY: THE COMING CLASH BETWEEN MAN AND MACHINE』 Gerd Leonhard著

184 pages, Fast Future Publishing, September 8, 2016, US$15.95 (paperback)

人類は、金融から意識まで、ありとあらゆるものをデジタル化する可能性があります。しかし、可能だからといってそうすべき というわけではないと、20年にわたり人類の未来を研究してきたGerd Leonhard氏は述べています。この切実かつ挑戦的な 著作において、同氏は、人間性を犠牲にすることなくいかにテクノロジーを活用できるかを、我々各自が考えるように訴えて います。我々を人類たらしめているものを、どうすれば手放さずにすむのでしょうか。

2016年9月8日 Fast Future Publishing社発行(ペーパーバック版 184ページ)15.95米ドル

『COMPETING AGAINST LUCK: THE STORY OF INNOVATION AND CHOICE』

Clayton M. Christensen、Taddy Hall、Karen Dillon、David S. Duncan著

288 pages, Harper Business, October 4, 2016, US$29.99 (hardcover)

ハーバードビジネススクールのクリステンセン(Clayton M. Christensen)教授は、企業がイノベーション戦略を主導しようと するときに顧客の理解を重視すると、実際には、運に任せる部分が大きくなる可能性があると示唆します。むしろ企業は、製 品やサービスを「採用して」顧客が行う仕事に注目すべきだと、同教授は指摘します。著者たちは、一連の事例を説明するこ とにより、同教授の「やるべき仕事」理論の効果と、どうすればそれを用いて企業がイノベーションの実績を向上させることが できるのかについて実証しています。

2016年10月4日 Harper Business社発行(ハードカバー版288ページ)29.99米ドル

『MESSY: THE POWER OF DISORDER TO TRANSFORM OUR LIVES』

Tim Harford著

2016年6月Viking社発行(ハードカバー 327ページ)28.00米ドル

人類の歴史において最も偉大な業績のいくつかは、混乱と無秩序がもたらしたものだと、最新の著書『Messy』でエコノミス トのTim Harford氏は主張しています。同氏は、無秩序の美徳を探索し、整然とした無菌状態の環境がなぜ逆効果となる場合 があるのかについて述べています。ビジネスの本棚の大部分を占めるマニュアル本が混沌を否定するのに対して、この説得 力のある異論は、興味深く、魅力的で巧妙なものです。

2016年10月4日 Riverhead Books社発行(ハードカバー版 304ページ)28米ドル

『SPACEMAN: AN ASTRONAUT’S UNLIKELY JOURNEY TO UNLOCK THE SECRETS OF THE UNIVERSE』

Mike Massimino著

336 pages, Crown Archetype, October 4, 2016, US$28 (hardcover)

宇宙飛行士として成功するのに必要な資質は何だと思いますか。Mike Massimino氏にとってのそれは、ハー ドワークと粘り強さです。この感動的な回顧録では、いかにNASAからの2度にわたる不合格通知に打ち勝ち、 最終的に少年時代の夢をかなえて宇宙に行ったかが回想されています。冒頭のページから最後まで、生き生 きとした詳細な描写と魅力的で率直な表現で読者の心を掴んで離しません。何事にも全力で取り組めば成し 遂げられるということを、宇宙飛行士が自ら証明してみせています。

2016年10月4日 Crown Archetype社発行(ハードカバー版 336ページ)28米ドル

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