ブックレビュー

編集部お薦めの新刊4冊をご紹介


2 November 2015

『LIFE ON THE EDGE: THE COMING OF AGE OF QUANTUM BIOLOGY』 - JOHNJOE MCFADDEN / JIM AL-KHALILI共著

『生物と無生物を分かつものとは?』本書では、この生物学における最大の謎を取り上げ、光合成や鳥の渡りなど、生物に備わった実に優れた機能の数々が、量子力学から生み出された可能性を示す新たな研究を探ります。暫定的なアイディアも含まれる中、常に慎重な経験科学に基づいた見解が展開されます。

2015年9月Crown社発行(464ページ)28.00米ドル

『RECLAIMING CONVERSATION: THE POWER OF TALK IN A DIGITAL AGE』- SHERRY TURKLE著

オンラインの時代、会話を避ける方法はいくらでも見つかります。より安全で自己をさらけ出さずにすむテキストメッセージや電子メールをつい利用したくなります。Turkle氏は、家庭、学校、職場で実施した調査と広範囲に及ぶインタビューに基づいて、人間の共感能力を危険にさらしているのはテクノロジーで、直接会話を交わすことに不朽の価値があり、会話を復活させるべき時が来たのだと本書で主張します。

2015年10月Penguin Press社発行(ハードカバー 448ページ)27.95米ドル

『ABUSING THE INTERNET OF THINGS: BLACKOUTS, FREAKOUTS, AND STAKEOUTS 』- NITESH DHANJANI著

何十億もの「モノ」のインターネットにつながる未来の到来を目前に、世界中の人々がセキュリティに対して強い懸念を抱いています。本書では、サイバーセキュリティ・プログラムの構築と実施に詳しい著者のNitesh Dhanjani氏が、攻撃者がどのようにして、電子ドアロック、ベビーモニター、コネクテッド・カーなど、一般向けIoTデバイスを悪用し得るのかを探ります。攻撃の手口をより深く理解することで、システムの脆弱な部分を見極める方法を学ぶことになります。

2015年8月O’Reilly Media社発行(296ページ)49.99米ドル

『GETTING BEYOND BETTER: HOW SOCIAL ENTREPRENEURSHIP WORKS』- ROGER L. MARTIN / SALLY R. OSBERG共著

食糧不足から貧困まで、今日最大の社会問題は、大規模な援助や支援活動があるにも関わらず根強く残っています。これらの問題を根絶するには、現存するシステムを分析して関わるすべての人々の考え方を理解した上で、まったく新しいシステムを生み出すために企業と政府から良いところを取り込んで活躍できる社会起業家が必要であると著者は訴えています。

2015年10月Harvard Business Review Press社発行(ハードカバー 256ページ)30.00米ドル

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