最新の技術を紹介

ソーラー パネル、道路、医療カプセル、RFID,、形状変化のゴム素材のイノベーション


28 October 2019

ソーラー パネルをインクジェット プリントで作成

© Saule Technologies

ポーランド人の物理学者Olga Malinkiewicz氏は、低温で製造できる新世代の安価なペロブスカイト型太陽電池用の革新的なインクジェット プリント方式を開発しました。これにより、ソーラー パネルのコスト削減が可能になります。高価で壊れやすい従来のシリコン系太陽電池と異なり、Malinkiewicz氏のプリント方式では、柔軟で極めて薄型軽量のソーラー パネルを製造し、車やビルの外壁などの表面に取り付けたり、モバイル デバイスに組み込んでワイヤレス充電したりできます。

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バクテリアで道路のひび割れを防止

© getinthere / Getty Images

雪を溶かして静止摩擦力を高めるために冬季に道路に塩をまくと、舗装表面が劣化するというデメリットがあります。米国フィラデルフィア州にあるドレクセル大学工学部のYaghoob Farnam助教は、バクテリアを使って道路にひびが入るのを防ぐ方法を研究しています。スポロサルシナ パステウリイというバクテリアをコンクリートの配合に加えると、ひびの原因となる酸塩化カルシウムではなく、炭酸カルシウムまたは石灰石が、塩に触れた部分に生成されるようになります。この化学反応によってひびを防ぐだけでなく、既に開いてしまった穴をふさぐこともできます。

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電子カプセルがオンデマンド ケアを実現

© Draper Laboratory

マサチューセッツ州ケンブリッジのドレイパー研究所の研究者は、ボストンのMIT(マサチューセッツ工科大学)およびブリガム アンド ウィメンズ病院と共同で、3Dプリント製の摂取可能なカプセルを製造しました。このカプセルは、感染症やアレルギー反応を検知したり、深部体温を評価して環境条件をモニタリングしたりして、投薬の必要性を信号で知らせることができます。カプセルは胃の中で1か月間存続し、患者または医師のスマートフォンに情報を転送して、電子指示に応答します。これによって、本来ならば注射による投与が必要となる薬物の長期送達や、疾患の初期症状を診断して適切な治療で対処することが可能になります。

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身体の動きと形状の変化をRFIDが追跡

© Carnegie Mellon

ペンシルベニア州ピッツバーグにあるカーネギーメロン大学の研究チームは、身体の動きや建造物(橋や道路など)の形状変化をRFIDタグでモニタリングできる、バッテリー不使用で洗濯機洗いが可能な機能を発明しました。研究チームのアルゴリズムは、タグの位置を三角測量するために使用される複数のアンテナのRFID信号を解釈するのではなく、1つのアンテナのRFID信号を解釈します。この技術は、医療目的やフィットネス目的、ビデオゲーム アバターの試験導入、インフラの構造健全性のモニタリングなどに応用できます。

go.3ds.com/RU8

形状変化材料を温度で成形

© Rice University

テキサス州ヒューストンのライス大学の科学者チームは、オンデマンドで変形できるゴム素材を開発しました。分子レベルで材料を加工すると、温度の変化とともに液晶(および液晶分子を埋め込んだエラストマー)の形状を変化させることができます。冷却すると、液晶にエンコードされた形状が見えるようになり、加熱すると、氷が解けて水たまりになるように、液晶は柔軟なエラストマー内で弛緩して平らになります。希望の形状になるように液晶エラストマーをプログラミングできるこの技術は、ソフトロボティクスやバイオメディカル インプラント、身体の形状の変化に適応する装置などに応用できるものとして期待されています。

go.3ds.com/3BP

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