Have you heard?


22 November 2016

脳信号を言葉に変換

© luxianjian4711/iStock

米国スタンフォード大学の研究者たちは、 デジタル・キーボード上でカーソルを動か すための脳信号を検出するテクノロジーを 開発しました。研究チームは、手と腕の動き を指示する脳信号を読み取るための多電極 アレイをサルの脳に埋め込みました。この サルは、脳信号を手や腕の動きに変換する 高度なアルゴリズムに基づき、文書の一節 を考えるだけで1分間に12語の速さでタイ ピングすることに成功しています。研究チー ムは現在、このテクノロジーをヒトに応用 する臨床試験を神経外科医と共同で行っており、話す機能と手を動かす機能の両方を 失った人々に希望をもたらしています。
http://3ds.one/TypingMonkeys

太陽光発電道路

© COLAS – Joachim Bertrand

フランスの交通インフラ企業、Colas社の研究チームと、フランス国 立太陽エネルギー研究所(INS)は、太陽光パネルを路面に敷設し て発電しています。クリーンな再生可能エネルギーをもたらすこの Wattwayは、あらゆる車両の往来に耐えうる頑丈な構造になってお り、新設道路だけでなく既存の舗装道路にも敷設することが可能で す。テスト結果によると、フランスの平均的な一世帯で1年間に消費 される電力(暖房にかかる消費電力を除く)を、20㎡のWattwayパ ネルで供給できます。これと同様の研究は、ドイ ツのアーヘン工科大学ハイウェイ・エンジニアリ ング研究所でも実施されています。
http://3ds.one/wattway

ソフトアプローチによるロボティクス

© Harvard University

ハーバード大学の研究チームは、ソフトな材料だけでできた世界初 の自律型ロボットを構築するための設計・製造技術を開発しました。 Octobotと名付けられたこの概念実証モデルは、タコの動きにヒン トを得たものであり、加圧ガスを原動力とし、硬い部品を一切使わず に機能します。この設計・製造技術では、金属製やプラスチック製の ロボットと異なり、狭いスペースを通り抜けたり、どんな形状の物体 でもつかめるよう変形したりすることが可能な軟体ロボットを構築 できます。医療分野では、手術用ロボットが剛体の場合、繊細な組織 を傷つけてしまう可能性がありますが、これに代 わる選択肢として、こうしたソフトアプローチの 応用が期待されています。
http://3ds.one/OctoBot

体感温度を下げる生地

© Stanford Engineering

冷房効果のある服を着れば、空調に余計な お金やエネルギーを費やす必要がなくなり ます。米国スタンフォード大学の研究チーム は、ナノテクノロジーとフォトニクス、化学を 組み合わせて、人体によって発せられる熱を 衣服の生地に吸収するのではなく外に逃が して冷却するナノ細孔生地を開発しました。 孔径50~1,000ナノメートルのナノ細孔ポリ エチレン(nanoPE)により、綿素材の衣服を 着ているときよりも体感温度を2.7°C下げる ことができます。
http://3ds.one/CoolFabric

土星の衛星を潜水艦で探査

© NASA

土星最大の衛星であるタイタンは、液体の 海が地表に露出している天体としては、太 陽系の中で地球以外の唯一の存在です。た だし、タイタンの海は液体メタンで満たされ ており、深さは500メートル以上あります。科 学者とエンジニアのチームは、液体メタン の海で生命活動が成立可能かどうかを特定 するため、タイタン最大のクラーケン海(全 長1,100km)を探査することが可能な潜水 艦の概念モデルを設計しました。エンジニアは今後、NASAのカッシーニ探査機から送 られてくるデータに基づいて潜水艦の設計 に調整を加え、早くて2029年の打ち上げが 提案されている潜水艦の概念を完成させる ための資金を獲得する見込みです。
http://3ds.one/TitanSub

Related resources