さらに、顧客が新しい機械に求めているのは、監視機能やセンサー、自動化が以前の機械より進化して、より多くの機能が実現され、これまで以上の働きをすることです。このように複雑性が高まる状況に対処するのは大変なことで、競争を少ない労力で勝ち抜くことは難しくなっています。
現在どの業界でも同じですが、産業機械メーカーも、世界的な規模で企業内外の連係を図る必要があります。多くの企業では以前、社内で販売、設計、製造、据え付けを行っていましたが、現在これらの専門業務を外部に委託するようになっています。しかし、複数の情報の流れを連係させるのは厄介でこれらの情報の流れがつながらないと、むだな繰り返し作業や設計、製造での間違いが起き、労働力や資本が無駄に費やされます。
業機械メーカーは、どのように複雑性に対処すれば、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できるでしょうか。
それは難しい注文ですね。どのような戦略を取れば、それを成し遂げやすくなるでしょうか。
統合された業務手法が導入された企業の中では、組織のあらゆる部分が連係することになります。顧客、サプライチェーン、製品データ、メカトロニクス、ソフトウェアなどはすべて、関係者全員が使用する一つのプラットフォーム上で結び付けられます。
利益面や技術面ではどのようなメリットがありますか。
成功のカギはテクノロジーです。統合された高度なテクノロジーを適切に導入すると、精度の向上や遠隔監視の実現につながり、たとえば、摩耗を自動補正して精度を改善することができる機械の製造も視野に入ってきます。こうした進歩は、同じコストやより低いコストで機械の生産高を増やすことになります。バリューチェーン全体の活動をつなげれば、無駄を削減することにもなります。たとえば技術者について言えば、離れた場所にある機械の運用と保守を監視して最適化できるため、複数の顧客拠点をサポートできるでしょう
どのような企業がこのような統合を最大限に活用できますか。
「産業機械メーカーも、世界的な規模で企業内外の連係を 図る必要があります。」
MIKE EVANS 氏
CAMBASHI 社
機械そのものの進歩について教えてください。
機械メーカーは、この傾向に対する態勢を整えるために何をする必要がありますか。
Cambashi 社の創業者 Mike Evans 氏は、ソフトウェア アプリケーションが工学分野、製造分野、オートメーションに及ぼす経済的影響を専門に扱っています。Cambashi 社は、経営コンサルタント業とマーケティング コンサルタント業を統合的に実施する、産業アナリスト会社兼市場調査会社です。同社は、世界各地の主要 IT 企業や政府機関に対して、中立的な顧問サービスを提供しています。