ドイツのデュッセルドルフ近郊にある実家の地下スタジオで19歳のLeon Löwentraut氏が描く作品は数千ドルで売れ、ロンドンからニューヨーク、シンガポールまで世界中の展覧会で展示されています。
2017年には、ベルリンの有名なアートボックスギャラリーが八回目となる彼の個展を開催し、増え続けている色鮮やかで大胆な抽象画のコレクションを展示しました。
ドイツのデュッセルドルフ近郊にある実家の地下スタジオで19歳のLeon Löwentraut氏が描く作品は数千ドルで売れ、ロンドンからニューヨーク、シンガポールまで世界中の展覧会で展示されています。
2017年には、ベルリンの有名なアートボックスギャラリーが八回目となる彼の個展を開催し、増え続けている色鮮やかで大胆な抽象画のコレクションを展示しました。
Löwentraut氏の作品を「表現力豊か、ワイルド、刺激的でどこまでもポジティブ」と評する同ギャラリーは、国外でも彼の知名度を高めようと何度も個展を企画してきたそうです。
「私たちにとっては、ドイツ人の若手アーティストを支援する絶好の機会です」と話すのはアートボックスギャラリーでアシスタントマネージャーを務めるNina Malinowski氏。「彼の成長をバックアップし、今後の発展を見守るのが楽しみですね。彼は若く、『 隣に住んでいそうな普通の男の子』といった雰囲気があり、自らが感じたことを描いています。そんな親しみやすく、並外れたエネルギーを発するアーティストは人気が出ます」
Löwentraut氏の作品は一見すると、ピカソの絵と見間違えてしまうかもしれません。どちらも鮮やかな色使い、歪んだ顔、分解して平面化された物体、そして表現力豊かな描線など、シュルレアリムの影響を受けています。
実際、Löwentraut氏にとってピカソは、ジャン=ミシェル・バスキアやアンディ・ウォーホル、自身の母親(彼が子供の頃からキャンバスに絵の具を塗らせてくれたアマチュアアーティスト)と並んで、アイドルでありロールモデルだと言います。
Löwentraut氏の作品がミュンヘンのギャラリーに初めて展示されたのは、彼がまだ15歳のとき。その後も国内外で次々に個展が開催されました。いまや彼は、国際的なアートシーンで最も人気のある有望株の一人としてもてはやされています。昨年、スイスのバーゼルにあるギャラリーレッフェルで催された個展では、開場から15分で全作品が売約済みとなったことが話題になりました。
同ギャラリーのオーナーであるシリル・レッフェル氏はこう語っています。「こんなに若いアーティストが既にこれほど成功を収めているなんて素晴らしい。ギャラリーや自宅で絵を見るとき、その作者は関係ありません。目に入るのはアートそのもののクオリティだけです。アートとは目を向ければ語りかけてくるものですが、Leonの絵はまさにそういう作品です。年齢は関係ありません」
成功したアーティストにしばしば見られるように、Löwentraut氏は芸術に関する学位はありません。デュッセルドルフ美術アカデミーへの入学を希望したものの断られ、美術は平均的な成績で高校を卒業しました。それでも、彼は挫けませんでした。アートは勉強ではなく生まれつきの才能から生まれると信じているからです。彼には、強い創作意欲と不屈の努力によって実績を重ねてきたという自負があります。
Löwentraut氏はクラシック音楽を聴きながら、たいていは明け方まで毎日描いているといいます。「気分が高揚してアイディアが浮かんだら、2週間ずっと書き続けます。仕上がったら疲れて休息を取りますが、しばらくするとそわそわして、また描かざる得ない衝動に駆られます。いつも絵のことばかり考えています」
彼の作品はどれも、大きなキャンバスにアクリル絵の具で描かれています。そのほとんどが、トレードマークである顔を鮮やかな色で平面的に描いた抽象画。友達や好きな人、日々の体験をモチーフにしています。ときには特定のモデルを念頭に置いてあらかじめ鉛筆でスケッチすることもありますが、たいていはその日に見た人や顔、彼が魅力を感じた仕草や表情をイメージしながら、前もって考えずに新しい作品に取り組みます。
自分の作品がニューヨーク近代美術館(MoMA)をはじめとする世界トップクラスの美術館に置かれるようになれば、僕の夢は叶うでしょう
Leon Löwentraut
Löwentraut氏の作品は、彼がモデルの顔に見出した感情のみならず、自らの気持ちや思いも表現しています。「感情を口に出すのは苦手ですが、キャンバスでは表現できます」と彼は言います。Löwentraut氏はオンラインでも自己を表現することができます。インスタグラムやスナップチャットといったソーシャルメディアを通じてファン層とつながり、動画を毎月投稿して自らの活動を紹介しています。
昨年はLeon Löwentrautアプリをリリース。このアプリでは、公開前の新作や次の展覧会、独占インタビュー、舞台裏のビデオクリップなど、彼の最新ニュースをもれなく見ることができます。ファンがこのアプリを通じて彼の作品を購入したり、特別なライブオークションに入札したりすることも可能です。
さて、ドイツが誇る神童の今後はどうなるのでしょうか?Löwentraut氏はすでに夢のような毎日を送っている、と語っていますが、これからも新たなコレクションを発表し、一人のアーティストとしての進化を示していきたいそうです。アプリをさらにアップデートしながら、増え続けるファン層との結びつきも強化していくと約束してくれました。
「自分の作品がニューヨーク近代美術館(MoMA)をはじめとする世界トップクラスの美術館に置かれるようになれば、僕の夢は叶うでしょう」(Löwentraut氏談)
See more of the young artist's work: http://3ds.one/leon