ところがMike Campau氏は、完璧主義の先を行っています。彼は優れた画像処理技術を駆使して、写真家が撮った写真をアートに変えます。Campau氏の創作工程は、思いがけない方向に展開する可能性のあるアイデアから始まり、しばしば驚くべき結果につながってゆきます。
「ジョギング中、運転中、睡眠中など、とても奇妙なタイミングで、突然アイデアがわき上がってくることもあります。取りとめもなく考え事をしているうちに、アイデアが形になったり形を変えたりして、最初のもくろみと違う方に進むこともあります。そして多くの場合、僕は、これは違うと思えば全部捨てて、最初からやり直してきました」とCampau氏は語ります。
そう、これが本物の完璧主義者です。
現在米国ミシガン州アナーバーに住むCampau氏は、以前は、レタッチとデザインの専門スタジオであるSeventhStreetのクリエィティブディレクター兼トップアーティストでした。その後独立して起業し、著名人と仕事をしたり、有名ブランドの広告キャンペーンで他のアーティストや広告代理店とコラボレーションしたりしました。Campau氏は、純粋に自分の楽しみのためにも作品を創っています。
Campau氏は、写真家が撮影した、そのままでも十分に魅力的な写真を、ファンタジーと現実が融合した、人目を引き、人を魅惑する画像作品に変貌させます。そうした変貌は、微妙に色を変えることで実現される場合も、複雑なCG画像による修正によって大胆な加工を施す結果になる場合もあります。生まれる作品は常に、独創性にあふれたものです。
Campau氏はその作品で、あらゆる様式的なルールを破壊しているかのようです。ただし彼は、いくつかの基本的な真理に忠実です。「チャレンジを怖れないこと。いつでもundo(元に戻す)キーを押せるのだから。次に、自分の直感を信じること。もし、これは違う、と感じたら、それはたぶん本当に違うのです。そして一番大切なのは、自分がすることを大好きであること、自分が大好きなことをすることです」