ご 挨 拶

モニカ・メンギニ


25 April 2013

モニカ・メンギニエグゼクティブ・バイス・プレジデントマーケティング&コーポレート・コミュニケーションズダッソー・システムズ

Dプリントは、洗練されたファッション・ランウェイを、目を見張るようなデザインで飾り、ファッション世界に革命をもたらしています。記憶に残る幻想的なシーンです。

こうしたドレスを製作するのに使われた技術はデザインそのものと同じくらい革命的です。 ファッションハウスは全く同じドレスを1,000点出力することもできれば、キーを叩くだけで1点1点異なるデザインにすることもできます。

クライアントのボディラインに合わせてデザインを微調整し、地球の反対側にいる、今夜ドレスを必要としているセレブリティにも届けられます。クライアントの近くにある3Dプリンターにデータを送るだけで完成、とても簡単です。

輸送コストはありません。納品の遅れも、地球の反対側の工場が原因でビジネス・チャンスを逃すこともありません。

「エクスペリエンスの時代に、 時間、空間、材料という 限界はぼやけ始めます」

エクスペリエンス時代の大胆で新しい製造のかたちです。オフショアはアウト、カスタマイズはイン。人類が単純な道具を使用していた時代から製造に制約を与えてきた時間、空間、材 料の限界が、ぼやけ始めています。高度な3D エクスペリエンステクノロジーにより、ほぼあらゆるものをどこでも製造できます。時差に関係なくコラボレーションできるのです。科学者とエンジニアは、場所に関係なく早い段階から密に協業をすすめられます。バーチャルにシミュレーション、テストし、ラピッド・プロトタイプします。もしくはプロトタイプそのものをとばし、すぐに生産に移ります。製造場所、製造品、コスト、対象顧客、製造方法といったこれまで製造において当たり前だと思われてきた全てに疑問の目をむけるべきなのです。

経営者がこうした質問にどう応え、会社を動かしていくかで、世界経済の健全性から都市のかたち、地球環境、子供たちの未来全てが影響をうけます。

変化のプロセスが始まりました。ヘンリー・フォードが移動組み立てラインを完成して以来、もっとも大きな波の最初のうねりです。オートクチュールのように、製造業の可能性も人のイマジネーションと同じくらい柔軟でありえるのです。この大胆で新しいエクスペリエンスの時代、私たちの未来を形作るのは私たち自身です。

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