Landon taylor氏

Base 11社がSTEM教育人材パイプラインの多様性を向上

Lindsay James
10 June 2019

Base 11社でCEOを務めるLandon Taylor氏は、自身の苦難な生い立ちを活力にしてSTEM推進プログラムを立ち上げ、高い潜在能力を持つが経済的に恵まれていない大学生や高校生にSTEMトレーニングを受けさせ、産業界から引く手あまたの人材に生まれ変わらせるよう取り組んでいます。

Landon Taylor氏は、サンフランシスコ市内の低所得者層の多い地域に父子家庭で育った経験から、自分がキャリアで成功を収める可能性は低いと考えていました。

Taylor氏は次のように述べています。「母は私が7歳のときに急逝したため、当時若干23歳であった父は、私と弟のために3つの仕事を掛け持ちしなければなりませんでした。そのため私は、幼いころから工夫をこらしてやりくりするスキルを身に着けました。私たち兄弟は典型的な鍵っ子だったのです」

友人の多くが犯罪に手を染める一方、Taylor氏には逃げ道がありました。

Taylor氏は次のように述べています。「幸運なことに祖父母がバークレー(カリフォルニア州)に住んでおり、私が非行に走らないよう父とともに見守ってくれました。カリフォルニア大学バークレー校で英米文学を専攻し、大学新聞の編集者であった祖父は、文学やチェスのルールを私に教えてくれたほか、大局的な視点で物事をとらえること、そして全力を傾ければ不可能なことはないことを示してくれました」

Landon Taylor氏 Base 11社CEO(Image © Madison Shockley)

逆境にもくじけず、Taylor氏は2年間の大学生活で優秀な成績を収めた後、起業に興味を持つようになります。不動産業者になったTaylor氏は、次にFortune 500の不動産情報サービス会社であるFirst American Corporation社に加わりました。12年に及ぶ在職期間中、昇進を重ねた結果、最終的には部門担当社長兼取締役にまで上り詰めました。

このようにキャリア面で成功したにもかかわらず、Taylor氏は何かが足りないと感じていました。「仕事で優れた業績を上げ、高収入を得る一方で、何かすっきりせずもやもやした気持ちでいました。私自身が高報酬のキャリアを手に入れる一方で、私が育った地域の多くの人は貧困に苦しんでいるのを見て、私たちが人材に投資しなければ、長い目で見ると、持続可能な利益と個人としての達成感を同時に実現することは不可能であることに気付いたのです」

「当社の目的は、今日の世界が直面している難題を解決するのに必要な知識とスキルを備えた次世代のリーダーを生み出すことです」

LANDON TAYLOR氏
BASE 11社CEO

Taylor氏は、映画『Jerry Maguire(邦題: ザ・エージェント)』から着想を得て自分が進むべき道を見つけたとし、次のように述べています。「この映画を観た後間もなく、投資家でありフィランソロピストでもある友人から話をもちかけられました。この友人は、私が以前行ったプレゼンテーションの中で、人間の発展こそが21世紀の産業革命に相当するものになると予測したことを覚えていました。彼は、ある構想を練っていましたが、それを実行するために必要なサステナブルなビジネス モデルをどう作成すべきかわからずにおり、私に協力を求めてきたのです。私たちは共同で世界クラスのチームを編成し、科学・技術・工学・数学(STEM)分野の人材危機の増大、そして新興の中流階級における女性と民族的マイノリティの過少代表という、米国が抱えている2つの難題を解決するプログラムの開発に着手しました。この問題を解決することにより、全員参加型のサステナブルなミドルクラスを確立できると友人は考えたのです」

Taylor氏は、ビジネス プランを策定することだけにとどまらず、組織の指揮にも携わりたいと考えました。「このようにして生まれたのがBase 11です。大学、産業界、フィランソロピー、政府機関からの関係者からなるエコシステムを構築することが必要でした。地域の各エコシステムは、マサチューセッツ工科大学と同様のファブ ラボを備えたBase 11イノベーション センターを中核に据えています。最新鋭の設備を備えたBase 11イノベーション センターは、4年制大学でのSTEM学位の取得、STEM関連の高報酬職種への就職、STEM起業家になるための養成コース受講などの道に学生が直接進めるよう支援することを目的とした施設です」

Base 11ではまた、2年制のコミュニティ カレッジの学生を対象に、世界一流の研究機関でメンターのもとインターンとして働き、夏期限定の有給フェローシップに参加する機会を提供して、ハイテク ラボに触れ、大学院レベルの研究プロジェクトを体験できるようにもしています。Taylor氏は次のように述べています。「これらのプロジェクトに参加した学生は、その後4年制大学に進み、STEM分野の学位を取得しています」

プロジェクトの成果は上々です。

Taylor氏は次のように述べています。「これまでにすでに8,000人を超える学生を迎え、2021年までに生徒数11,000人という目標に順調に近づいています。当社の目的は、今日の世界が直面している難題を解決するのに必要な知識とスキルを備えた次世代のリーダーを生み出すことです。ついに私は、企業のトップに就く次世代のリーダーを教室から送り出すという夢を実現できるようになりました」

ダッソー・システムズの基金「ラ・フォンダシオン・ダッソー・システムズ」は、次世代のエンジニアを育成することを目的とした、Base 11ワークフォース開発イニシアティブの公式スポンサーです。

For more information, please visit www.lafondation3ds.org

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