Transportation & mobility

さまざまな業界の 相互作用

Thomas A Cannell
19 May 2015

航空宇宙や自動車、IT、エネルギー業界にグローバルにサービスを提供するAKKA Technologies社は、これまで獲得して きたノウハウを活かして、ある業界のアイデアを別の業界に持ち込んでその成果を注視し、イノベーションを創造します。 AKKA社の会長兼グループCEO、Maurice Ricci氏にそうした考え方について伺いました。

COMPASS:AKKA社は新しいテクノロジー やアイデアをたくさん導入しますが、それは どのように実現しているのですか。

Maurice Ricci氏(以下MR):私どもはAKKA Researchという研究センターを持っていま す。さまざまな経歴を持つエンジニアを採 用し、ある業界のノウハウを別の業界に持 ち込めるようにします。エンジニアが互いに 話をして、社内のコラボレーションが進展し  す。研究センターにはお金もかかります が、革新的な精神という点ではとてもやりが いがあります。

COMPASS:他業種をまたいで活躍される 御社のやり方は、パートナー企業にとっては どのようなメリットがあるのですか。

MR:たとえばLink & Goのコンセプトカー で採用したテクノロジーを例に取れば、そ の由来は自動車業界ではなく、航空宇宙分 野です。また、鉄道や公共輸送機関の分野 からのアイデアも含まれています。

COMPASS:Link & Goですが、そのコンセ プトについて説明していただけますか。

MR:Maurice Ricci氏:私どものLink & Go は実際には、電気自動車で何年も前に始 まった一連の考え方を発展させたのが第二 世代コンセプトカーです。Link & Goは自律 走行型車両で、巡回対象都市となる周囲の 環境、のデジタルマップあるいはモデルを 使用します。Link & Go 2は、道路標識や信号機、料金 所、道路などのスマート インフラストラク チャーや、スマートフォンアプリとのコミュ ニケーションを予測します。インフラストラ クチャーには安全な旅行を実現するために 機能するすべての輸送様式が含まれ、コス トはもちろん二酸化炭素排出量も最小化さ れる可能性があります。

COMPASS:Link & Go 2では自律走行型車両からのデータ量が膨大になることが明ら かになりました。これにはどのように対処す るのでしょうか。

MR:いつか自動車や乗り物がスマートフォ ンと同じようにインターネットにつながった ら、大量のデータを取り込むことになりま

す。したがってこうした乗り物には、車両や データのセキュリティ、ITの安全性を確保す る何らかの意思決定を行う能力を組み込む 必要があります。ただし、安全性を高めれば 高めるほど、データストレージやデータへの アクセスの問題が大きくなります。国や政府は、ルール作成に取り組まなければならな いことを理解する必要があります。デジタル 企業はコンポーネントの作成に励んでいま すが、ユーザーの考え方も変える必要があ ります。

COMPASS:あなたは目の前の課題のさら に先を見つめているように思えますが、それ は意図的なのですか、それとも自然なことな のですか。

MR:私どもの会社やグループのDNAに組 み込まれているといったところでしょうか。 そうした課題に対応するために、技術的な 進化や、お客様のニーズ・課題を把握し、事 前に手を打つのです。

MAURICE RICCI Renault Automation社に勤務していたMaurice Ricc(i Maurice RICCI)氏は、1984年にAKKA社を設立し、メーカー各社に工 業化技術や生産技術のサポートを提供しています。生産性を 高めるコンサルティングサービスも提供しているAKKA社の事 業は、現在ではモビリティ(航空宇宙、自動車、鉄道)、IT(情 報技術、組み込みシステム)、エネルギーといった複数のコン サルティング部門によって世界20ヵ国で展開されています。

COMPASS:サプライヤーとしては、どのよう にして価値を高め、イノベーションを実現する のですか。

 

MR:一例をお話しましょう。2013年に私ど もはLink & Goで、都市におけるモビリティ の新しいコンセプトを導入しました。それは もはやいつもの車ではなく、乗客として、移 動中の時間を自分の好きなように使える移 動式のラウンジです。現在では、自律走行型 車両におけるラウンジコンセプトはさまざま なものがありますが、最も印象が強く魅力的 だったのはメルセデス・ベンツ社がそのコン セプトカー、F015 Luxury in Motionで提示 したものです。私どもは何か新しいものへの道筋を示し、 日々イノベーションを議論し、実践していま す。

COMPASS:輸送やモビリティの未来を、エ ンジニアリングはどのようにリードしてきたの でしょうか。

MR:2009年に私どもがLink & Goのコンセ プトに着手した時は、電気自動車の大半は、 実際には燃焼機関を搭載し、電力を供給す るように作られた自動車でした。車両の大き さや乗客定員は、航続距離や乗客の安全と ともにLink & Goの重要な課題であり、工夫 して対応しなければなりませんでした。そこ で、乗客定員の課題には航空機業界で使わ れるフライ・バイ・ワイヤーに類似したドライ ブ・バイ・ワイヤーという考え方で対応しまし た。さらには、小型の乗り物でも衝突に耐え られる、衝突試験でも立証されたエネル ギー吸収システムを考案しました。

COMPASS:イノベーションの結果、直近の 輸送やモビリティはどのようになるとお考えで すか。

MR:カリフォルニアやドイツでは公道での 試験を許可していますが、このような新しい 試みが他でも採用されれば、私はプロセス が加速すると思います。これが足掛かりとな り、政治家は環境保護や、街なかで乗り物を どのように巡回させるかといった問題への 対処に取り掛かれるでしょう。信頼に足る根 拠が見つかれば、あとは政治家たちが適切 な法規を手際よく決めてくれるでしょう。

COMPASS:こうした革新的な乗り物はどの ように受け入れられることになるとお考えで すか。

MR:30年前、若者はフェラーリを買うことを 夢見ていたのでしょう。同じ若者が今日、騒 音も出なければひとりでに駐車するような 完璧に異なる車を運転することを夢と捉える のか、確信しているわけではありません。乗 り物に関する考え方を変えてもらうには、も う少し時間が必要でしょう。それはもはや車 と呼べるものではなく、モビリティを使う別 なものです。

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